ビートルズの仕掛人、高嶋弘之さんが語る秘話「ミスタームーンライト」公開~「ビートルズのことなら1時間といわれて5時間はしゃべれる」と語る高嶋弘之
ビートルズの仕掛人、高嶋弘之さんが語る秘話「ミスタームーンライト」公開
「ビートルズのことなら1時間といわれて5時間はしゃべれる」と語る高嶋弘之

20世紀最大の音楽グループ、ザ・ビートルズ。「ミスタームーンライト~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~」(東考育監督)は、彼らが高度成長期から現在に至る日本や日本人にどのような影響を与えたかを検証するドキュメンタリー映画で、50人以上の関係者が〝秘話〟を語る。その一人で、「日本でのヒットの仕掛け人」と呼ばれる高嶋弘之(88)に、改めてビートルズへの思いを聞いた。
ビートルズは、英国の4人組ロックバンド。1962年にシングル「ラヴ・ミー・ドゥ」でデビューし、8年という長くない活動期間に、それまでの音楽の常識を次々と覆した。今年は初アルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」の発売60周年に当たる。
昭和41(66)年には、東京・日本武道館で5公演を行った。映画は、その歴史的な来日公演を軸にビートルズが日本に与えた影響を探る。
高嶋は、日本のレコード会社でビートルズの担当者だった。映画で高嶋は、彼らを日本でヒットさせるため、いかに知恵を絞り、奔走したかを証言する。
最近は次女でバイオリン奏者、ちさ子の父としてテレビのバラエティー番組でもおなじみになったが、「抱きしめたい」「涙の乗車券」「ノルウェーの森」など日本語曲名を考案したのも高嶋だ。
そして「ビートルズの日本でのヒットの仕掛け人」と呼ばれるが、実は当時の舞台裏を語り始めたのは最近のことだ。
「だって、それまで誰も僕に話を聞きに来なかったし、誰が売ったかなんてどうでもいいじゃない」
だが、高嶋は平成22年、音楽プロデューサーとして音楽グループ「1966カルテット」をデビューさせた。この女性4人組のコンセプトは、「ビートルズの楽曲をクラシック音楽で」だった。
「自分こそが日本におけるビートルズのレコード制作の担当者だったと秘話を明かして話題になることが、彼女たちを宣伝するのに手っ取り早かったんですよ」
そのとき初めて口を開いたのだが、「僕はね、ビートルズのレコードのために一生懸命働いた。だから、当時のことは映像のように鮮明に記憶している。それを語り始めたら、うれしくてしかたなくなった」。話は止まらず、以降、歴史の語り部になっている。
1966カルテットのコンサートは、前半1時間が高嶋によるビートルズ・トークだという。
「勘違いしちゃだめよ。誰もお父さんのビートルズ話なんか聞きたくないんだから」
ちさ子に戒められていると高嶋は苦笑いする。
「娘の言う通り、人が集まるのは、〝テレビ効果〟に過ぎないのかもしれませんね。それでも聞いていただける限り、ビートルズのことは語り続けますよ」
90歳の誕生日には、パーティーでビートルズの「ヘイ・ジュード」をピアノの弾き語りで聴かせるのだと張り切っている。(石井健)
27日から全国順次公開。1時間42分。
たかしま・ひろゆき 昭和9年生まれ、兵庫県出身。レコード会社、東芝音工(当時)のディレクターとして、ビートルズの日本売り出しに尽力した。現在、音楽プロデューサー。バイオリン奏者、高嶋ちさ子は次女。俳優の高島忠夫は兄。
ビートルズの仕掛人、高嶋弘之さんが語る秘話「ミスタームーンライト」公開
※
以前、高嶋さんのトークを神戸で聞きましたが、面白い!エピソードもトークも!
また聞きたいですね。お元気でおられる事が嬉しいです。
あっ!高嶋さんのサイン、部屋に飾っています。「抱きしめたい」と書いて頂きました。
「ビートルズのことなら1時間といわれて5時間はしゃべれる」と語る高嶋弘之

20世紀最大の音楽グループ、ザ・ビートルズ。「ミスタームーンライト~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~」(東考育監督)は、彼らが高度成長期から現在に至る日本や日本人にどのような影響を与えたかを検証するドキュメンタリー映画で、50人以上の関係者が〝秘話〟を語る。その一人で、「日本でのヒットの仕掛け人」と呼ばれる高嶋弘之(88)に、改めてビートルズへの思いを聞いた。
ビートルズは、英国の4人組ロックバンド。1962年にシングル「ラヴ・ミー・ドゥ」でデビューし、8年という長くない活動期間に、それまでの音楽の常識を次々と覆した。今年は初アルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」の発売60周年に当たる。
昭和41(66)年には、東京・日本武道館で5公演を行った。映画は、その歴史的な来日公演を軸にビートルズが日本に与えた影響を探る。
高嶋は、日本のレコード会社でビートルズの担当者だった。映画で高嶋は、彼らを日本でヒットさせるため、いかに知恵を絞り、奔走したかを証言する。
最近は次女でバイオリン奏者、ちさ子の父としてテレビのバラエティー番組でもおなじみになったが、「抱きしめたい」「涙の乗車券」「ノルウェーの森」など日本語曲名を考案したのも高嶋だ。
そして「ビートルズの日本でのヒットの仕掛け人」と呼ばれるが、実は当時の舞台裏を語り始めたのは最近のことだ。
「だって、それまで誰も僕に話を聞きに来なかったし、誰が売ったかなんてどうでもいいじゃない」
だが、高嶋は平成22年、音楽プロデューサーとして音楽グループ「1966カルテット」をデビューさせた。この女性4人組のコンセプトは、「ビートルズの楽曲をクラシック音楽で」だった。
「自分こそが日本におけるビートルズのレコード制作の担当者だったと秘話を明かして話題になることが、彼女たちを宣伝するのに手っ取り早かったんですよ」
そのとき初めて口を開いたのだが、「僕はね、ビートルズのレコードのために一生懸命働いた。だから、当時のことは映像のように鮮明に記憶している。それを語り始めたら、うれしくてしかたなくなった」。話は止まらず、以降、歴史の語り部になっている。
1966カルテットのコンサートは、前半1時間が高嶋によるビートルズ・トークだという。
「勘違いしちゃだめよ。誰もお父さんのビートルズ話なんか聞きたくないんだから」
ちさ子に戒められていると高嶋は苦笑いする。
「娘の言う通り、人が集まるのは、〝テレビ効果〟に過ぎないのかもしれませんね。それでも聞いていただける限り、ビートルズのことは語り続けますよ」
90歳の誕生日には、パーティーでビートルズの「ヘイ・ジュード」をピアノの弾き語りで聴かせるのだと張り切っている。(石井健)
27日から全国順次公開。1時間42分。
たかしま・ひろゆき 昭和9年生まれ、兵庫県出身。レコード会社、東芝音工(当時)のディレクターとして、ビートルズの日本売り出しに尽力した。現在、音楽プロデューサー。バイオリン奏者、高嶋ちさ子は次女。俳優の高島忠夫は兄。
ビートルズの仕掛人、高嶋弘之さんが語る秘話「ミスタームーンライト」公開
※
以前、高嶋さんのトークを神戸で聞きましたが、面白い!エピソードもトークも!
また聞きたいですね。お元気でおられる事が嬉しいです。
あっ!高嶋さんのサイン、部屋に飾っています。「抱きしめたい」と書いて頂きました。